同人活動にご興味をお持ちのみなさん、こんにちは!
この記事では、同人誌を作りたいという方に向けて、まず何を決めたらいいのかをお伝えしていきます。
何から決めたらいい?
この記事を読んでいる方の中には、同人誌を作ってみよう! と思い立って色々と調べている方も多いと思います。
しかし情報がたくさんあって、結局何からやればいいのかよくわからない……と挫折しかけている方も多いのではないでしょうか。
ですが、同人誌を作るにあたって、決めることは実はそんなに多くありません。
原稿作成前に決められること、原稿が出来上がってから決まることなど様々ありますが、一つずつ検討していきましょう。
基本情報
まずは作成する同人誌の基本情報から考えていく必要があります。
コンテンツは?
あなたは「何の」同人誌を発行する予定でしょうか?
言い換えれば、「コンテンツ」は何ですか?
「小説」か、「漫画」か、「イラスト」という方が多いかもしれません。
まずはここを決める必要があります。
ジャンルは?
何のジャンルの同人誌を作成予定でしょうか?
こちらも重要な要素なのではっきりと決めておく必要があります。
宣伝や本の表紙にこの情報が必要になってきます。
対象者は?
誰に向けて作成する同人誌でしょうか?
自分一人のためにというのならそこまで気にしなくても問題ありません。
しかし、閲覧対象者が限定されているようなものを作るのか、そうでないのかも決めておきましょう。
ただし人によっては、「決めておく」というよりも原稿が出来上がった後に「自然と決まる」ものかもしれません。
部数は?
同人誌を何部作成したいかを決めます。
ジャンルの規模、自分のサークルとしての知名度、在庫へのこだわり、財政状況などから検討していきます。
ただし、選択した印刷所と財政状況が見合わない場合もあるので注意しましょう。
発行日は?
この同人誌はいつ発行予定のものでしょうか?
イベントに合わせて発行する通称「イベント合わせ」の場合は自然とイベントの日になります。
通販のみで特に発行日にこだわらない場合、自分の記念として一冊作って頒布予定がない場合などは、任意の日付を決定しましょう。
「発行日」が何に影響するかというと、ずばり印刷所の締め切りです。
たとえ同じイベントで出す本であっても、印刷所によって締め切りはまちまちです。
余裕を持った入稿を心がけるために発行日を意識しておく必要があります。
タイトルは?
同人誌のタイトルを決定します。
こちらについては最初から決まっているものではなく、原稿が完成してから決まることが圧倒的に多いものですね。
あとでゆっくり考えましょう。
本の仕様
本の仕様を検討していきます。
サイズは?
ここでは同人誌として一般的なサイズや印刷所で多く取り扱っているサイズについて記述します。
しかしサイズも含めて好きに作れるのが同人誌の良いところですので、最終的には自分が納得して好きなサイズに決めれば問題ありません。
ただし、あまり一般的ではないサイズだと、印刷所が限定されることがあります。
初めてで冒険したくない、ジャンルの中で浮きたくない、まずは普通の同人誌を、という場合には以下の中から選ぶのがおすすめです。
・小説同人誌の推奨サイズ:A5、A6(文庫)、B6
・漫画同人誌の推奨サイズ:A5、B5
・イラスト集などの推奨サイズ:A5、B5、A4
ページ数は?
ページ数を決定します。
こちらについては「決めておく」というよりも原稿が出来上がった後に「自然と決まる」ものであることが多いかもしれません。
従って、比較的後回しにしても問題ないでしょう。
製本
続いて、製本について検討します。
大まかな内容についてはこちらの記事が参考になると思うので、よければご参照ください。
綴じる方向
綴じる方向を決めていきます。
小説、漫画同紳士を作る方の大半は特別な仕様やこだわりがない限りは「右綴じ」になるでしょう。
綴じる方法
綴じる方法を決めていきます。
人によっては、こちらは「決めておく」というよりも原稿が出来上がった後に「自然と決まる」場合もあるかもしれません。
なぜなら、本の厚さによって実現できる綴じ方が異なることがあるためです。
極端な話、500ページの本を中綴じや平綴じで作るのは難しいので、自然と無線綴じになる、というようなことです。
装丁
同人誌の装丁について検討していきます。
装丁というと少し難しい印象があるかもしれませんが、決めることはそう多くありませんのでご安心ください。
表紙の用紙
表紙に使用する用紙を選択します。
印刷所やプランによって取り扱っているものが異なりますので、よくホームページを確認しましょう。
本文の用紙
本文に使用する用紙を選択します。
これも印刷所やプランによって取り扱っているものが異なります。
また、本文が同人誌の一番重要な中身であるため、見易さが重要です。
作品に没入していただけるような本文に適した用紙を選択しましょう。
特殊装丁
本自体に特殊な加工や装飾を施すか、また、本に関連した付属品をつけるかなどを検討します。
多く見かける装丁は、
・表紙にPP加工をかける
・表紙にマットPP加工をかける
・エンボスニス加工をかける
・箔押しをする
・本をブックケースに入れる
・遊び紙を入れる
・本にスピン(紐のしおり)をつける
などでしょうか。
もしもあなたが初心者で、まずは一冊出してみたい、という気持ちならば、特殊装丁については今は考えなくてもよいかもしれません。
二冊目以降で検討してみても良いですね。
印刷全般
本の印刷について検討していきます。
項目がいくつかあるので、一つずつ考えていきましょう。
印刷する色は?
表紙、本文共にカラーにするかモノクロにするかを検討します。
表紙はカラーでは? と思われるかもしれませんが、無配やコピー本の場合などには表紙をモノクロにすることもあります。
印刷方法は?
印刷所や部数が関わってくることもありますが、どの印刷方法で本を作りたいかを検討します。
基本的にはオンデマンドかオフセット印刷の二択になることが多いです。
印刷所は?
印刷方法、部数、装丁、締め切り、財政状況などを元に印刷所を決定します。
自分の要望に見合った場所を探しましょう。
「原稿が完成した時には、もう受け付けてくれる印刷所がなかった……」という事態を避けるため、早めに情報収集をしておくことが鍵となります。
もちろん、自家製本でも問題ありません。
その場合にはコンビニやセルフサービスを使える店舗、自宅での印刷に備えましょう。
いつ、何を決めたらいい?
決めることが色々あるのはわかったけど、結局何をいつ決めたらいいのかと迷っている方もいるかもしれません。
途中からの修正や検討では遅いこともありますので、イベント合わせの発行か、そうでないかで分けて考えてみましょう。
イベント合わせの場合
まずは同人誌の発行がイベント合わせとなる場合です。
印刷所の締め切りが重要となり、原稿の進捗も自分で管理する必要があります。
原稿(本文)開始前に決めること
この場合の「原稿」は本文、つまり「コンテンツ」をさしています。
・基本情報:ジャンル/コンテンツ
・仕様:サイズ
※特に漫画同人誌、イラスト、表紙にイラストを使用する同人誌の場合には、サイズの拡大・縮小によって印象が変わることがあります。
・印刷:印刷所
※締め切りを考慮していくつか目星をつけておきましょう。
→これらを決定した後に原稿(本文)の作成を開始します。
原稿(本文)完成後に決めること
この場合の「原稿」は本文、つまり「コンテンツ」をさしています。
・基本情報:タイトル/対象者
・仕様:ページ数
・製本:綴じる方向/綴じる方法
・装丁:本文用紙
※本文用紙によって背表紙の厚さが決まります
・印刷:印刷方法/印刷カラー
→これらを決定した後に表紙の作成を開始します。
入稿までに決定すること
原稿(本文)の作成開始前から入稿までに決定すればいつ検討しても良いものです。
・基本情報:部数
・装丁:表紙用紙/特殊装丁
→これらを決定した後に、印刷所へ入稿したり自宅での印刷を開始したりします。
イベント合わせではない場合
同人誌の発行日がいつでもよい場合です。
印刷所の締め切りに囚われないため自分のペースで原稿を進めることができ、やりたい装丁や財政状況などについて自分で優先すべきことを決められます。
一方で、自由度が高いがゆえに、初心者の方には印刷所の決定に迷うかもしれません。
原稿(本文)開始前に決めること
この場合の「原稿」は本文、つまり「コンテンツ」をさしています。
・基本情報:ジャンル/コンテンツ
・仕様:サイズ
※特に漫画同人誌、イラスト、表紙にイラストを使用する同人誌の場合には、サイズの拡大・縮小によって印象が変わることがあります。
→これらを決定した後に原稿(本文)の作成を開始します。
原稿(本文)完成後に決めること
この場合の「原稿」は本文、つまり「コンテンツ」をさしています。
・基本情報:タイトル/対象者
・仕様:ページ数
・製本:綴じる方向/綴じる方法
・装丁:本文用紙
※本文用紙によって背表紙の厚さが決まります
・印刷:印刷方法/印刷カラー
→これらを決定した後に表紙の作成を開始します。
入稿までに決定すること
原稿(本文)の作成開始前から入稿までに決定すればいつ検討しても良いものです。
・基本情報:部数
・装丁:表紙用紙/特殊装丁
・印刷:印刷所
→これらを決定した後に、印刷所へ入稿したり自宅での印刷を開始したりします。
おわりに
お読みいただきましてありがとうございました!
同人誌作成へと一歩前進していただけていたら嬉しいです。
よい同人ライフを!
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